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T.Nishijima

Author:T.Nishijima
2010年2月に妻が脳幹出血で倒れる。2013年3月に白雪姫プロジェクトと出会い、積極的なリハビリアプローチを始めるため、その回復への道のりを記録しようと日記をはじめました。また、このプロジェクトの存在を知ってもらいたいと思っています。
http://www.shirayukihime-project.net/

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SMAP恐るべし
今日も、僕の顔を見るなり「い」「く」と唇を横にしてから、突き出した。最近気になるのは、その動きが小さくなってきている事だ。なんか、ラクしているのか?あるいは、うまく出来ないのか?よくわからない。車椅子に乗ると、妻は目的を果たしたのでもう口を動かしてくれない。どうも、これは効率的というか、なんというか・・・。

とにかく、車椅子でいつもの公園へ行って特訓だ。今日は特訓の前に、溝呂木梨穂さんの詩集「私の私らしさを見つけたよ」の朗読をした。この詩集は素晴らしい。言葉に出来ない気持ちを、文章全体を使って感じさせるという詩となっていて、素晴らしいのだ。これはきっと妻にも響くだろうと朗読した。これから、毎日少しづつ朗読していこうと思う。

朗読が終わったらいつもの「特訓」だ。気がつけばもう3週間やっている。背もたれから背中を離し、首をある角度にして、手を離す。かなり安定して、首を支えられるようになってきた。それはいいのだが、昨日も今日も特訓しているのに、目は閉じっぱなしである。意識を集中するために、目を閉じているのかな?それとも気合いが足りないのかな?

今日は言語リハビリのスケジュールが変更になっていたので、1時間弱でベッドに戻り、リハビリに突入した。口の中をマッサージしたあと、顔の筋肉のストレッチをしているのに、また目を閉じて眠ってしまう。「こらこら。意識をこっちにもってきて!意識しなくてはリハビリの意味がないぞ!」と声をかけると、うっすら目を上げるが、トローンとしている。こりゃぁ、気合いが入っとらんな。けしからん。しかし、いきなり怒ってもだめだ。ちゃんと気合いが足りないかどうかを見極めないといけない。

昨日、オンエアーしていたSMAPの特番を録画して、DVDにして持って来ていたので、言語リハビリのあとに、「清美、面白いの持って来たぞ!見るかい?」と声をかけながら、ポータブルDVDを用意する。イアホンをしながら、「さー、なーんだ。」と声をかけながら、スタートする。番組がはじまった!その途端、妻の目はパッチリと開いて見入っている。

1時間しっかり見ていたが、処置の時間となり今日はおしまい。
「はい、残りはまた明日みよーね。」まだ残り1時間半ある。
DVDを消したら、もう目を閉じてる。

「今度はリハビリしっかりやろうね!積極性が大切なんだよ。明日、特訓がんばろうね!それから、SMAPの続きみようね。」

餌を目の前に吊るしてみた(笑)
なんだよ。やっぱり、気合いが足りないんじゃん。
ってか、毎日きてる旦那より、やっぱキムタクなんだな。

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未分類 | 19:10:04 | トラックバック(0) | コメント(0)
ベッドサイドからの景色(18)
キロたん。

「僕たちのルール」

現在の病院に来てから、僕は言語聴覚のリハビリを見学することがとても好きでした。妻は徐々に「あいうえお」の練習など、少しづつ口を動かすことが出来るようになって行きました。僕は「すごいすごい、もっともっとどんどん色々な事が出来るようになるよ」と毎日声をかけ続けました。しかし2011年のある時期から妻のリハビリに積極性を感じなくなりました。なかなかうまく行かないと感じたのか?どこか諦めてしまったように動かなくなってしまいました。この時、声をかけ続けることの大切さ、必要性を強く感じるようになりました。僕は行けるときは毎日病院によってから出社していたので、家を出て病院へ行ってから、会社に到着するまでに約4時間ほど必要でした。それでも、病院の滞在時間が短くても、とにかく声をかけ続けるとは大切なことだと感じていました。
過去の振返りをしていたので、Facebookを見直していました。その2011-2-27 にこんなことを書いていました。

友人がWebで見つけて、購入しプレゼントしてくれた。
15年ほど前だと思うのだが、こんなインコと暮らしていた。
キロという名前を息子たちがつけた。
妻とたいへん仲がよく、いつもこのような姿が部屋にあった。
長い髪の毛をアップしくるりと回してとめて、アゴから首にかけてのラインやら、
バストのぺっちゃんこなところまで、よく似ている。

キロが止り木から落ちたとき、すぐに気がついた妻は
キロの細かく震える体を手の平で暖めていた。
しだいにキロの目がうつろになっていった。
もうこのままゆっくりと最期を迎えるのだろうと思った。
それから30分ほど、僕はただそんな妻とキロを気にしながら、黙ってPCに向かっていた。
そしてその瞬間がやってきた。
力強く「バタバタバタッ!」とキロは羽ばたいた。
そんな力のこっているはずがないのに、キロは最期の力を振り絞り羽ばたいた。
その瞬間「あ、今逝った。」と直感的に感じた僕は、妻の手の中を覗き込んだ。
キロの体から、魂が飛び立っていったのだ。
妻に最期のはばたきで、挨拶をしてくれたのだろう。
羽ばたく前までは、弱々しくても生命のある体だった。
しかし、魂が飛び立ったあと、まさしく抜け殻と化していたことをよく覚えている。
生命がなくなり、抜け殻はただの物体となった。
僕はそう感じた。

僕たちは、先日2月2日で銀婚式をむかえた。
人生の半分をともに歩いてきたわけだ。
今、妻はベッドの上ですごしている。
一年前に倒れ、言葉もかわせず、首も手も腕も、足も
どこも動かすことができない。
しかし口は少し動かせるようになった。
右目は上手にまばたきもできる。
しっかりとした生命力を感じる。
生きるとは何かを考える。

意思があることはわかっている。
表現できないことはつらいことだろう。

経験をする。
表現をする。
まちがったりもする。
反省する。
表現はシンプルになる。

僕たちのルールは、あきらめないことだ。
今回は、そんなふうに生きてみる。


たぶん、この頃から僕は歌をつくろうと思っていたようです。これまでも、様々な方の力をかりながら、歌で気持ちを伝えてきました。今回も歌を作ろうと思いました。妻の51歳の誕生日、8月16日までに音源を作って聴いてもらいたいと思いました。「ベッドサイド」は、もう一度目をあけてほしい、そして声を聞きたいという「祈り」の歌でした。「夢の雫」は、妻の意識の回復にともない訪れるであろう恐怖と絶望に備え、「君は一人ではない、僕たちは一緒に歩いていく」という「宣言」の歌でした。今回は「あきらめないこと」をテーマに歌を作りたいと思いました。

妻はたぶん、やろうと思って頑張っても頑張っても、なにも変化がない。もう無理なのではないか?という不安を抱えていて、全てを投げ出したい、そんな気持ちなのではないか?と心配になりました。これを考えると、とても僕の心も不安定になりました。なんというか、言葉にならない不安がいつも心の奥底にあるといった感覚です。とにかく早く「あきらめない約束」を取り付けなくてはならない。はやく、歌をつくろうと思いました。

それから僕の頭の中は妻に伝えたいメッセージを歌詞にしながら、同時にメロディーを作り始めていました。ある日、お風呂に入っているときに、鼻歌で歌詞とメロディーが同時に出て来ました。悪くない、まぁまぁの出来でした。一週間後も忘れずに覚えていれるのなら、このメロディーと歌詞を採用しようと思いました。なので、メモにも残さず、メロディーもスケッチしませんでした。分かりやすい言葉とメロディーでしたので、これはしばらく頭の中に残っていましたので、これを採用することにしました。頭の中で一通りのメロディーをイメージしてから、最後にギターを手にして、コードを確かめながら、歌詞もまとめました。


「僕たちのルール」

僕たちのルール  それは単純さ
あきらめない  やり続ける
たとえば涙で  明日が滲んでも
すぐ隣に僕はいるよ

いつも何時の間にか君を
考えているんだよ
夢の中の君はいつも
微笑んでいるんだよ

さあ  声を聴かせて
そう  もう少しさ

僕たちのルール  それは単純さ
あきらめない  やり続ける
たとえば涙で  明日が滲んでも
すぐ隣に僕はいるよ

僕たちのルール  それは単純さ
あきらめない  やり続ける
石ころだらけで  歩きづらいけれど
ほら隣に僕はいるよ

「たぶん」じゃなくて「確か」に
君の目が  僕を睨んだ
思い出したよ  このカンジ
きっと僕に  文句言ってる

さあ  声を聴かせて!
そう  もう少しさ!

僕たちのルール  それは単純さ
あきらめない  やり続ける
石ころだらけで  歩きづらいけれど
ほら隣に僕はいるよ


2011年6月13日にこの歌詞とデモテープを次男にメールをしています。今回は次男にこの曲を歌ってもらおうと思いました。相変わらず、僕が作る歌のターゲットは一人でしたので、ターゲットに一番効果がある方法を考えたわけです。ちょっとズルい手ですが次男に歌ってもらうことにしました。「絶対にあきらめない」と今度は妻が宣言する番なのです。そういう気持ちになってもらうために、彼の声は有効だろう。もう6年以上前、家族でカラオケに行った時に、次男の声がなかなかよかったので、妻はもっと歌ってとリクエストしていました。もう彼の声もずいぶんと大人の声になりましたが、それでもきっと妻の心に響くはずです。

若者が歌うなら、それなりのサウンドにしてみたら?という塩入さんからの提案もいただき、塩入さんにアレンジをお願いして、8月3日にカラオケが出来上がりました。誕生日に間に合わせたかったので、これでギリギリ間に合うと思っていたのですが、当時、僕のスケジュールと、息子のスケジュールがまったく合わなくて、歌入れが出来たのが9月28日、音源の完成が10月2日となりました。誕生日には間に合いませんでしたが、出来上がってからすぐに妻に聴かせました。聴き始めてすぐ「あれ?」という顔をしているように感じました。きっと息子の声は特別だったはずです。僕はもちろん、家族全員あきらめない。もちろん君も絶対にあきらめない。それが、僕たちのルールだと、心に響いてくれることを願いながら妻に聴いてもらいました。


先月、白雪姫プロジェクトと出会い、背中を直角に座らせる事、頭の重さを脊髄へ感じさせることの大切さを知り、それから毎日、特訓をはじめています。しかし、そう簡単に先に進みません。一昨日、松尾さんがレッツ・チャットを持ってきて下さいましたが、そう簡単に使えません。まずは、どうやってスイッチを押せるのか?を見つけて、そこでスイッチを押す訓練をして、制御できるようになってから、やっと使えるのです。しかし、レッツ・チャットの実物を見ることが出来たことはとても刺激になったはずです。昨日は特訓の後「フィギュアスケートの女子フリー」を1時間に編集してものをDVDにしてみせましたが、これは集中して見ていました。見終わってから帰りぎわに「絶対にあきらめない、これ僕たちのルールだって、わかっているよね?」と聞いてみた。もう疲れちゃって口は動かなかったけど「パチリ」と瞬きをひとつ返してくれました。

未分類 | 12:22:30 | トラックバック(0) | コメント(0)

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