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T.Nishijima

Author:T.Nishijima
2010年2月に妻が脳幹出血で倒れる。2013年3月に白雪姫プロジェクトと出会い、積極的なリハビリアプローチを始めるため、その回復への道のりを記録しようと日記をはじめました。また、このプロジェクトの存在を知ってもらいたいと思っています。
http://www.shirayukihime-project.net/

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にぎやかな病室 その4
初作品「こころの流れ」を書いた後、いくつか俳句を歌った妻。レンギョウの花の歌について話しはじめました。それにしても、妻が星野富弘さんの詩を知っていたのは何故だろう? 妻は高校2年の夏休み前に中退して、東京に出て来てスナックbarの店員を始めました。東京に出て来てから、演劇や映画に連れて行ってくれた、当時、映画関係で働いていた方がいたという話を、僕もよく聞いていましたから、たぶんその方から教えてもらったのではないかなと思います。今度その方とあったら、確かめてみよう。

さらに8月8日のつづき・・・「こころの流れ」のあとに、俳句を歌いはじめた。

『息ひとつ メモるその手にレンギョウを』

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妻:誰の詩だったか?同じような立場の人の詩でレンギョウの詩があります。
柴田先生:はい。あります。有名なのが、、、星野富弘のレンギョウの詩が、、、
妻:その人ですね。確か首から下が動かない人の詩で、ずいぶん前にベストセラーになりましたね。
柴田先生:そうですね。たしか30年前くらいですね。
お優さん:へぇ~。
僕:そんな事知ってんだ。
妻:私は傷はもっている、その傷からあなたの優しさがしみてくる・・・でしたか?
柴田先生:たしかそうですね。。。
妻:面白いですね。二人で予測をしあうところがありから、私も不十分な記憶だったけれど、言葉にうまくなりましたが、今みたいに助けあって言葉を作ることがよく分かりました。レンギョウのその詩がとても好きでしたが、まさか自分がその立場に立つとは思わなかったので、その詩を何度も繰り返し思い出していて、そのことを俳句にしました。(自分のこの詩は)素晴らしい俳句とは思いませんが、そこに込めた意味は私はとても気に入っているので、これも一つの作品としてきちんと記録してもらいたかったので、嬉しかったです。
レンギョウの話しがわかる人(柴田先生の事)がいるとは思わなかったので驚きましたが、私は傷をもっている・・・傷口がつくのかな?・・・やさしさが染みてくるというのが本当に良くわかるので、私のこの身体はどこかに傷があるわけではないけど、傷だらけの身体みたいなものなので、その傷から優しさが染みてくるというのは、本当に素敵な事ですね。その事を昔は「ふーん、そんなもんなんだ」と思って読んでいたけれど、まさか自分が「その優しさ」を感じる立場になるとは思いませんでした。先生は星野富弘のファンなのですか?
柴田先生:一応ファンです(笑)。昔は授業で使っていたことがあります。
妻:そうですか。そういう詩の話しにもつき合っていただいてありがったけれど、、、私の呼吸をメモするのは、まさに夫なので、これも夫に捧げる俳句ですから、それはぜひ記録に留めておきたいので、もう一つパソコンで書いておきます。
柴田先生:はい。(柴田先生が、パソコンで妻の言葉を拾いはじめる)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『強き夜 どれくらいの暗闇か 図りかねつつ朝を待つ』

・・・これは、強い心を持ち続けている妻ですが、そんな妻でも夜がなかなか明けないということを現しているのだろうと僕は思います。それは、意味がかかっていて、夜は毎日の昼と夜、そして、彼女が今経験している、人生における夜の状態を言っているのでしょう。
本人の解説はとてもシンプルでした。<私は強い気持ちを持ち続けているという事です。どうしても明けない夜を歌にしました>・・・という事でした。そうして、すぐ続けて、すぐにもう一句歌いました。

『良い人生悪い人生問うなかれ ロウソクは燃え尽きるまで炎なり』

・・・これは、相当、激しい強さを持っている人だと、びっくりしました。僕にとってはいつか夢の雫にも書いた、今年、他界したおばちゃんの言葉、「人間は一人として病気で死ぬ人はいない、寿命で死ぬのだから、病気は病気、命は命」・・・という言葉に近い衝撃がありました。ぐちゃぐちゃ細かいこと言っているんじゃない。しっかり前を向いて生(行)きなさい!と言われているようにも思いました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

妻:誰でもそういう言葉をもっていたということが、つくづくわかりますが、凡人はこうならないと出てこないけれど、天才は普通の状態でも出てくるから天才なのでしょうが、天才はそれだけ苦しみも深いのかもしれないと思うようになりました。本当の天才はなかなかいないから、言葉だけの人は多いけど、やはり昔からすごい天才的な詩人や俳人や歌人は、本当は心の中に苦しみをきっと抱えていたにちがいないと思うようになりました。そんな事までこの状態になってわかるので、やはり「良い人生、悪い人生、問うなかれ」というのも実感です。
どちらが良いとか、どちらが悪いとか、簡単に言えるものではないということが、とても良くわかります。とくにこうして、みなさんとお会いしてからは、こういう世界があるなんて知りもしなかったことだし、先生にしても、優さんご家族にしても、私たちのような状態になって初めて会える人たちなので、ここがもしも仮に地獄だとするならば「地獄に仏」とはこのことで、、、そのような軽い言い方で申し訳ないけれど、やはり不思議な人たちに出会えているのも、この状態になったからで、色々本当に人生は不思議だし、、、私は神など信じていないから説明はしきれないけれど、もし神や仏を信じている人ならまさに、この瞬間に神や仏の****(聞き取り不能)というのか、これこそ神や仏が与えた私への“恵”だという気持ちになるに違いないでしょうね。
私もそういう世界を信じていたなら、まさにこれが、その体験そのものだとわかりますが、さすがに私はそういうことは信じていないので、そういう事は言わないけれど、この体験が宗教的な世界に通じるものだと分かるようになりました。まさに私が普通に暮らしていた時の対局の世界のようなものなので、私も人生の両極端が見れたという感じさえします。先生たちのような不思議な世界の住人の人たちもいて、面白いです。本当に世の中は広いし深いし限りないということを日々実感しています。なるべく夫には迷惑をかけたくないと思いつつ、まさかこんな形であの日の出会いが形を変えてつづくとは思わなかったので、本当に不思議ですね。
まさかこんな風になることを見通して結婚する人などいないはずなので、本当に不思議でしかたないです。こうして長い結婚生活を振返ってみると、いったいいつが一番幸せだったか?と訊かれたら、私は即座に「今だ」と答えるに違いありませんから、やはり人生は不思議でしかたありません。こんな状態が一番幸せなどという逆説はやはり不思議で仕方ありません。こんな逆説もまた人生の真実だと思うと、この真実を知らずに死んでいくよりは、この真実に目覚めて、それをじっくり味わっている今は、やはり生きているという実感がしきりにしますから、この命もまた「炎」そのものだという感じがしてなりません。
炎には良いとか悪いとかなく、ただ燃えているという感じがあるので、それを短歌にも入れましたが、すごい感覚が私にも芽生えてきたものだとつくづく思います。そういう感覚が芽生えていることもまた伝えることが出来て本当によかったですし、そういう感覚を目覚めさせている人が実は世の中にたくさんいて、まだ誰もそれに気がついていないということが、本当に恐ろしいことですが、それもまた一つの世界のあり方なのでしょう。これもまた神や仏を信じている人なら、違う説明になるかもしれないけれど、私にはこのギリギリの事実がまさに現実そのものだと思います。

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録音の聞き取りは、今日はここまでです。
どこで、切って伝えればいいのか、とても難しいのですが、妻の詩や川柳についての考えの背景が見てきて、その凄みのようなもの、命の炎といったものに触れられたことは、本当に僕にとってはとても大切なことでした。去年、僕自身が体調を崩して、それから色々考えた結果として、今年は退社して妻と共にいる時間を増やすという決断をし、人生を思い切って方向転換した年でもあるわけですが、退社してたった半年で、このような妻の言葉を聞ける瞬間がくるとは夢のようです。
これからは、妻の思考の深さをさらに知ることが出来る言葉が続々と続きます。

そういえば、話は変わりますが、昨日、妻の髪の毛をバッサリとやりました。
柴田先生がいるときに、最後に、髪の毛をショートにバッサリやりたいという話をした瞬間に、すごいにらみ方をしました(笑)この瞬間は、全員が確認していて爆笑の渦となりました。僕にさえすぐに「何を言っちゃってんの?」というような言葉が聞こえてきたような、そんな目をしていました。妻は、今回は仕方ないけど、いつかまた背中まで髪の毛を伸ばしたいと言っていました。その日がくるように僕もがんばりたいと思いますが、今回は、バッサリ行かせてもらいました(笑)

妻の言葉はさらにまだまだ、柴田先生を通り溢れつづけます。・・・・つづく

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未分類 | 18:38:51 | トラックバック(0) | コメント(0)

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