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T.Nishijima

Author:T.Nishijima
2010年2月に妻が脳幹出血で倒れる。2013年3月に白雪姫プロジェクトと出会い、積極的なリハビリアプローチを始めるため、その回復への道のりを記録しようと日記をはじめました。また、このプロジェクトの存在を知ってもらいたいと思っています。
http://www.shirayukihime-project.net/

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記憶の狭間
妻は高校2年の夏前に中退して、東京にやってきた。その頃のことは、何もしらないけど、すごい事だなと思う。17才になる直前に東京にやってきて、スナックで働き始めるのだ。ほぼ17才から、25才まで働いたこのお店は、妻の青春のすべてだっただろう。多感な時期とは、まさにこの時期のことを言うのだろうと思う。

そんな時期にお世話になった、スナックのママが今年7月に倒れた。左脳の脳溢血だ。ジルと一緒で、言語野があるほうだ。ショックをうけすぎるといけないと思い、今日までだまっていた。面会を控えてほしいと言われていたので、お見舞いに行けたのが昨日だった。やっぱり、自分の目で見て、事実を伝えなくては、ただ憶測の心配だけを伝える事になってしまう。だから、今日まで黙っていた。

「清美、ママが脳溢血で倒れてね、昨日、お見舞いに行ってきたよ。最近、メールしても、連絡がないと思っていて、何度か電話も入れたけど、返信がないから変だと思っていたんだ。そうしたら、この前、ママのお兄さんが着信に気がついて、電話をくれたんだ。びっくりしたよ。。。でもね、清美、右側は今は動かないけど、左手も左足もしっかり動いてね、ご飯も左手でお箸を使って食べれるんだよ。で、言葉も、まぁまぁ、しゃべれるよ。思ったよりよくて、安心したよ。」・・・と報告した。

妻は、大きくうなずいた。知らせてくれてありがとう、、、という意味だと受け取った。病気をすると、情報が途絶えるものである。余計な心配をさせたくないということで、情報が遮断されるケースが多いだろう。でも、いつも僕は思う。自分だったらどう思うだろう?

きっと、悪い事も知りたいと思う。僕はそう思う。

だから、妻の兄が他界したときも、他の、悪い情報も、あっけらかんと伝えてきた。
「あー、そうそう、実はね・・・」と、日常の一コマとして、良い事も、悪い事も、普通に伝えてきた。それがリアリティだろうし、「今』を共有するという意味だろうと思っている。

昨日、ママのお見舞いに行ったときに、旦那さんに会った。
この人は、妻のお気に入りで、憧れの人だ。とても、独特な雰囲気をもっていて、知的で孤高なイメージだ。
妻が17才の頃から、金魚のふんみたいに、この人にくっついて、映画やら演劇やらを見ていたのだろう。
いつも、「みのるさんがね・・・」と話しをしていた。そのみのるさんに、昨日、訊いてみたことがある。

国学院大学に柴田先生という方がいまして、・・・・云々・・・・(この説明は、みなさん知っているでしょうから、カット)・・・

「・・・・と、言う訳で、清美の言葉を柴田先生が伝えてくれた中に、レンギョウの詩がありまして、、、、えーっと、名前を忘れましたが、群馬の詩人で、学校の先生で、障がい者の人なんですが・・・・」
「あぁ、それは星野富弘ですか?」・・・と、すっと答えが返ってきました。

みのるさんによると、清美に星野さんの詩を教えてあげたことがあったかどうか?は覚えていないけど、自分は好きで、彼のことは良い詩人だと感じていた。もしかしたら、清美に伝えたのか、話しをしたことがあったのかもしれない、、、と言う事でした。

やっぱりな。きっと、みのるさんからだと思っていた。案の定だ。

「清美、昨日ね、みのるさんとも会ってね、星野富弘のことを、きっと彼から知ったんだろうね。」
なんとなく、曖昧なまばたきで返事を返してくれた。ファジーだけど、このなんとなくなところがまたいい。
言葉を伝えることが出来るようになったときに、またこの答えも、楽しみの一つだ。

柴田さんのあの技を、本当に出来るようになりたい。でも、どうすればいいのだろう?山にこもって、修行するしかないのだろうけど、柴田先生だって30年を経て、今があるわけだから・・・でも、そんなに待ちたくない(笑)

妻の記憶、僕の記憶、みのるさんの記憶、ママの記憶・・・それぞれの、記憶の狭間で揺れている、いろいろな思いや、言葉たち。全部を残す必要はない。でも、少しは知りたい事もある。

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未分類 | 22:56:49 | トラックバック(0) | コメント(0)

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