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T.Nishijima

Author:T.Nishijima
2010年2月に妻が脳幹出血で倒れる。2013年3月に白雪姫プロジェクトと出会い、積極的なリハビリアプローチを始めるため、その回復への道のりを記録しようと日記をはじめました。また、このプロジェクトの存在を知ってもらいたいと思っています。
http://www.shirayukihime-project.net/

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花も実も
ハナモミモ

私にとって「心の果ての悲しみ」の宿る スキマ風が吹く場所は
昔はたくさんあったから 私はとても淋しかった

こんな身体になってから 私の心のスキマ風は
いつかどこかに消えて行った
私の心の中には いつも穏やかな春の風が吹いている
私の心のスキマ風 いったいどこへ消えたのだろう

私の身体は隙だらけなったのに 
私の身体に何故スキマ風は吹いてこないのかしら

私のような身体になって スキマ風が吹かなくなるとは
全く予想もつかなかったけれど
こうして本当にスキマ風が吹かない
隙だらけの身体をかかえて生きていると
私も スキマ風のような冷たい風を
吹かせていた頃を 悔いるけれど

私はもう どんな風も吹かせることが出来なくなったけれど
私の心から吹き出す風は きっと昔より穏やかな風になったことでしょう

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

たいへん、荒削りだ。でも、とても可能性のある詩だと思う。
まだ、手は入れていない。

原石とはこんなものを言うのだろう。とても魅力的な詩だ。個人的には悲しかったり、嬉しかったりとても複雑なものである。心臓を掴まれたような感じだ。

8月に、柴田先生がいらっしゃったときに、妻が星野富弘さんの詩「傷(レンギョウ)」を思い出して、家の中のどこかにあるはずだから、星野さんの詩集を持って来てほしいと言った。きっと、この詩に触発されて書かれているのだろう。<わたしは傷をもっている でも その傷のところから あなたのやさしさがしみてくる>
僕はこの詩のことを知らなかったから、衝撃をうけて、涙がこぼれた。

妻もこの詩はとても気に入っていて、それを自分の心の隙間風にかさねたのだろう。しかし、やはりタイトルがとても遠いところからのアプローチだ。距離感がありすぎるようにおもう。もちろん、本当にタイトルはこれでいいの?と僕は妻に再確認した。即座にうなずき、しっかりとした意思をもった右目でまばたきをした。そうか、これでいいようだ。

それで気がついた。星野さんは、この詩にレンギョウの絵を書いている。妻は、それを言葉でやって見せたのだ。
このアプローチはある意味過激である。しかし、言葉としてはシンプルで「花も実も」である。どんな花も散る。そして実を結び種は落ちる。その時間の流れを、成長と呼ぶのか、老いと呼ぶのかは知らないが、どちらにせよ、風にふかれて生きて行くのだ。

僕はいろいろなタイプのアーティストや作家と作品をつくらせてもらったので、色々なケースを見て来た。そういう意味で妻の気持ちもアーティストの一人としてわかるつもりでいる。「今」の妻の気持ち=「詩」を創り出す面白さを堪能しているのだろうと感じる。詩に正面から向き合う面白さを知った瞬間の感動が僕にストレートに伝わってくる。それこそが妻にとっての「今」であると感じる。

だから、このタイトルは言葉自体はやさしい言葉なのに、何故この詩のタイトルに選んだのだろう?と一般的には解りにくいことを敢えてトライしたいという気持ちなのだろう。それこそ、作家の自由と勇気の使い方である。妻は言葉で絵を書いたのだ。言葉をそのまま<花も実も>とすると、アイキャッチが足りないから、ここではカタカナにしてみた。

普通なら、どう考えてもこのタイトルは「隙間風」となるはずだ。まだ確認していないけど「花も実も」の「実」は「身」(身体)と韻を踏んで、ダブルミーニングなのかもしれない。妻はきっと、この僕の反応を楽しんでいると思う。声のない自分のこの心の謎解きを僕に突きつけているようにも思う。ここらへんが、彼女の僕に対してのブラックジョークかもしれない(笑)人間はやっぱり正直に生きないといけない。こんなふうに、自分のやったことはもっと難しい形でもどってくる。やり返されちゃうのだ。

それにしても、いい詩だな。
あしたは3作目。夫婦の話である。でも普通・・これ、書くかなぁ。。。つづく

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未分類 | 15:57:26 | トラックバック(0) | コメント(1)

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