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T.Nishijima

Author:T.Nishijima
2010年2月に妻が脳幹出血で倒れる。2013年3月に白雪姫プロジェクトと出会い、積極的なリハビリアプローチを始めるため、その回復への道のりを記録しようと日記をはじめました。また、このプロジェクトの存在を知ってもらいたいと思っています。
http://www.shirayukihime-project.net/

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言葉のある世界へ
10月だというのに真夏日だ。こんな日の運動会はさぞたいへんだろうな。家の前の幼稚園も運動会である。がんばれがんばれ。などと思いながら、病院へつくと妻がベッドにいない。はて?土曜日にリハビリはないはずだ。そーだそーだ。今日は運動会の日だ。病院でもイベントがあるのだ。

と、デイルームに行ってみると、いつものようなつまらなそうな顔して、首を斜めにして車椅子に座っている妻を発見した。「ハイ!」<じろり>「どう?今日は外は暑いよ。ここは病院の中で運動会だからまだいいんだぜ。」<ばーか>などというやりとりがあり、運動会イベントがはじまった。この内容を詳しく書くつもりはない。

ぼくはいつも思う。なんで人は、言葉をしゃべれない人に対して、幼稚園児や、赤ちゃんへの対応のような言葉使いになってしまうのだろうか?いつも違和感を感じる。いやいや、わからないわけではない。僕もたしかに、仔猫ちゃんやら小型の犬にむかっては、「あー、かわいいでちゅねー」などとやりたくなる時もある。しかし、ほとんどが50才以上、いや、妻は若いほうである。ほとんどが60才以上の病人である。分かりやすく話すことと、言葉の意味をあまりしらない幼児へ話すのは、同じではないはずである。

入院患者を少しでも楽しませようというその志、努力、には脱帽というほかないし、感謝しかない。しかし、言葉のアプローチがどうもいつもしっくりと来ない。もしも自分であったらとつい考えてしまう。もし自分が患者で言葉がしゃべれなくて、頭ははっきりしているとすると、屈辱的だと感じるのではないだろうか?

確かに身体は動かないし、よだれは流れ出る。自分ではなにもできない。そう言う意味では、赤ちゃんのようなものなのかもしれないけど、それは病気だからだ。頭の中が病気なわけではないのだ。つい、そんなことを考えてしまい、どうも一緒に楽しむ気持ちにはなれなかった。途中からぬけるわけにもいかず、だまって終わるのをまつ。一緒に歌う歌は、妻のかわりに僕が歌った。玉入れ合戦も、妻の替わりに僕がなげたりするけど、心は踊らない。

もちろん身体が動く患者さんは、それなりに楽しんでいるようだった。みなさん大人だから、そのアプローチの意味も、しょうがないと理解して受け入れることが出来ているようにも感じた。しかし、身体も動かず、声ももたない妻などは、どんな気持ちでここに座っているのだろう?そんなこと、本人にしかわからないけど、ついそんな余計なことを考えてしまう。

みなさんの努力に感謝しながらも、どうも素直になれない気持ちのままイベントが終わった。妻と外に散歩にでた。「お前もそうなんだろう?あー、俺もそう思うよ。わかってるよ。」<じろり/本当にわかってんの?>「わかってるって」などといいながら、もうぐったりつかれちゃっている妻は、風にふかれながら30分くらいウトウトしていた。

今度はもっと過激なイベントに一緒にいこう。みんな身体が動かないのに、すごい話し合いをしたりするんだ。言葉は思想だ。思想は文化だ。人の作り出す思考文化は希望だ。声なき言葉たちが飛び交う会へ出て行こう!まずは僕らからはじめなくてはならない。言葉があるということを知ってもらわなくてはならない。

言葉も思いもないと思われている者たちの、本当のことを知ってもらえるように努力してゆこう。少しづつ、少しづつ、言葉のある世界へと出てゆこう。でも外はちと暑い。今日のところはベッドにもどり、テレビから流れてくる言葉とでも遊ぼう。
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未分類 | 16:58:16 | トラックバック(0) | コメント(3)
コメント
確かにそうですね…
患者さんは赤ちゃんではありませんから、そういう問いかけかたは本当は良くないんですよね。それぞれの職員の、患者さんへの対応の意識の違いだと思います。ホントは違いがないのがいいのですが。
2013-10-12 土 20:26:16 | URL | とある医療従事者 [編集]
悲しい言葉かけ
母が、療養型の病院に入院して2ヶ月になります。一部のスタッフの声かけが聞くに耐えません。親しみを込めるのと、バカにした感じのは違うと思います。一部なんですけどね
2013-10-13 日 14:29:02 | URL | くるりん [編集]
先日の岐阜羽島の講演でもお話しましたが、体当たり白雪姫の6つの約束の第一項目は
「赤ちゃん扱いしない」です。
基本です!そして「敬意を忘れない」もあります。人と人として相手の尊厳を大事に!人生の先輩であることを念頭に!と毎回毎回自分たちで確認しながら活動しています。
清美さん、嫌だったでしょうね・・・
スタッフさんに悪気はないのはわかります。でも、これ、全国の施設や病院で徹底して欲しいです・・・・
2013-10-13 日 22:12:35 | URL | 優 [編集]
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