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T.Nishijima

Author:T.Nishijima
2010年2月に妻が脳幹出血で倒れる。2013年3月に白雪姫プロジェクトと出会い、積極的なリハビリアプローチを始めるため、その回復への道のりを記録しようと日記をはじめました。また、このプロジェクトの存在を知ってもらいたいと思っています。
http://www.shirayukihime-project.net/

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ベッドサイドからの景色(15)
<無言の力>

妻が倒れて4日目の朝「こいつ、生きるつもりなんだ」と思った。
正直、大変な道を選んだものだと思いながらも「きっと、何かやり残しがあるに違いない」と思っていました。それは、間違いなく息子たちを見守りたいという、強い気持ちだろうと思っていました。妻は自分が倒れたことをきっかけに、1年後には、長男を結婚に導く出会いを演出し、2年半後には自分をゴッドグランドマザーへと押し上げた。かなり計画的である。やはり、僕たちは、本当にこれを自分たちで計画して生まれてきているのかな?などと思ってみると楽しくなったりもする。もちろん、妻はそれどころではないだろうが、エリザベス・キューブラー・ロスの「死ぬ瞬間」などを読んでいたので、まぁ、怒ったりはしないだろう。なので、こんな事も話しかけてみている。

2度目の奥沢病院入院の頃、徐々に目をしっかり見つめ返しているとわかる時があった。11月療養病院へ転院してから、リハビリを中心とした生活がはじまり、その頻度が高くなってきた。2011年2月2日僕たちは銀婚式を迎えました。この頃にはもう目がしっかりとして来ていました。そうだ、DVDなどを見せて刺激をあたえていこうと考えて、プレゼントするDVDを何にするか?少し悩みました。映画もいいけど、恐いシーンがあると、心にそれが焼き付いてしまうと良くないし、なんかもっと過去を振返る事が出来て、音楽のように当時の生活とリンクするようなテーマのものはないだろうか?と考えて、僕は「るろうに剣心」のDVD-BOXを購入して妻にプレゼントすることにした。1996年から98年にかけてテレビで放送されていたアニメで、息子たちが8歳、10歳という頃だったので、妻は子供たちと一緒にテレビを見ていた。剣心の大ファンになっていた。このアニメは、ところどころエグイけど、まぁ、これは恐怖に直結することはないだろう。時間がとれるときは、出社前の30分をこのアニメを見せながら、マッサージするということにした。家から病院まで約1時間半、病院から会社まで約1時間半 病院に30〜60分いたので、家から会社に到着するまでには、3時間半から4時間かかっていた。しかし、この刺激を与え続けるというのは、妻が倒れた時からはじまったテーマで、妻が生きることを決めた時、それは僕の人生となるだろうと思っていた。

DVDを見せていると、かなり集中力を高めて見ているように感じる。もちろん、気がついたら眠っているときもある。僕の勝手な思い込みの可能性もあるが、久しぶりにみた娯楽アニメを楽しんでいるように感じていた。たまには長編も見せてみようと「もののけ姫」がとても好きだったので、DVDを買ってきて見せたときには2時間しっかり見ていた。これは、確実にわかっているのだ。その姿を見ながら僕は思う。「この沈黙とすごみのある眼差しには、誰も逆らえないだろうな。」

長男が2011年の11月に結婚し、息子たちもそれぞれの道を歩き出した。あの無言の力でいつも睨まれているので、僕らはみな頑張らなくてはならない。次男は大学卒業後、仕事についていたが昨年2012年の秋身体をこわし退社した。人生色々ある。とにかく自分で決めるからと就職活動をつづけていたが再就職先がなかなか決まらないでいた。今年になって、やっと仕事が決まった。介護用品レンタルの会社だ。息子に「面接の時に、おかあさんの話をしたんだろ?」「うん」「それだな。そんな境遇で、頑張ると言えば、僕が面接していても採用しちゃうもんな(笑)」
「ははは、そーだね。」「結婚の次は、お前の就職も決めたわけだな。」「そーだね。」

妻は無言で寝たままなのに、超能力者のように力を発揮しつづける。
倒れても、ただでは起きない女なのだ。

それにしても、次男は無言ではないが、言葉は少ない。
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